放課後の個人指導
作:アカト

「痛っ…! せ、先生もうやだぁ!」
「だーめ。かわいそうだけど、あと20回ガマンなさい。
 それにあんまり大声出しちゃうと、誰か来ちゃうよ?」
「っ…!」
 放課後、人が滅多に通らない教室で、一弥は担任の香住から罰を受けていた。
 香住の一弥への罰は、決まってお尻叩きだ。
 他の生徒にはもちろん、教職員にも内緒でこの教室を使い、一弥が悪いことをするたびにこの部屋で一弥を叱り、そして彼のお尻を叩いている。

「一弥くん。悪いことした、っていうのはちゃんと自覚してる?」
「う、うぅ…。……なさい…」
「聞こえませんっ。もっとはっきりっ」
「うー…。…ごめん、なさい」

 しぶしぶではあったが、香住は「まぁいいでしょう」と、やれやれと呆れたような気持ちと、しぶしぶでもちゃんと謝れて偉いえらい、という感情の入り混じった表情になった。

「それじゃあ、ちゃんと謝ったことに免じて、残りは10回に減らしてあげます」
「あ、あと1回に…」
「パドル使ってほしいの? フルスイングでたたくけど」
「…ごめんなさい」
「良い子。それじゃああと10回、がんばろっ。
 それっ、いーちっ!」

 ぱぁんっ!