ひよこさまがみている。
作:アカト
私がお尻を叩くたびに、彰さんはびくんと体をよじらせて、悲鳴をあげます。
少し前までなら、私の方が彰さんよりもうんと背が高かったので私の膝にしがみついていましたが、今はおんなじぐらいの背丈になってしまったので、しがみつくものが何もなく、叩かれるたびに体をよじらせてしまうようです。
今度お仕置きする時は、座布団を用意するべきでしょうか?
「ふえっ…。やだ、舞ちゃん…もう反省したから…!」
「ダメですよ。次に私との約束を破ったらお尻ペンペンしますって、前から約束したじゃないですか」
「だって…!」
私の方に振り向いて、うるんだ瞳でじっと私をみつめてきます。うー、ダメです。彰さんダメです。そんな可愛いことされたら、許しちゃいそうです。
「…だめです。諦めて、素直にお仕置きを受けてください」
「うぅ…。…ぐすっ…」
すんすんと洟をすすって、悲しそうな顔をして、ちゃんと前を向いてお仕置きを受ける体勢をとってくれました。
「良い子です。あともう少し、がんばってくださいね。
お仕置きが終わりましたら、一緒におやつ食べましょうね」
「うん…」
ぎゅ、と体を小さく丸めて、お尻をぶたれても我慢できる体勢をとってくれました。
私は彰さんの頭と、赤く染まり始めたお尻をやさしくなで、また静かに手をふりあげました。
差分イラスト。こちらは縁側でお仕置き。