まほーのランプ(二つの話)


おやおや、お久しぶりです・・。
話の続きですか?
そうですか・・ではさっそくお話しましょう・・













俺はいま色々と大変な事になっている・・
この前ルナさんのお仕置きから逃げるべく
「思い切った事」をしたのだが・・
さすがはルナさんだ・・偶然俺がお世話になっていた家の子を見つけ、
偶然その子に声をかけられ、偶然俺は見つかり、
偶然(当然?)俺はお仕置きされた・・・
しかしルナさんは俺をもっといぢめたいらしい・・
「賭け」をしろというのだ
内容は簡単
俺がこの五日間、ルナさんに「はい」と言わなければいい、
五日後、言った数×5回、お尻ぺんぺんというものだ・・
そしてそれが嫌ならお尻ぺんぺん1000回だってさ・・・
俺に選択権はないのか・・・
すでに昨日、俺は4回「はい」と言っている
最初の2回は単純に俺のミスだ・・
しかし後の2つは!!

「マスター・・胸が痛いです・・・」
「え?大丈夫ですか?どの辺が痛いんですか?」
「・・肺が・・」
「肺・・・」
「フフッ♪「はい」って言いましたね?」
「え!いやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいや!!」
というのと・・・

ルナさんが俺の部屋のカレンダーの絵をみて・・
「これは何ですか?」
「これ?これはイルカでしょう」
「あっ!「はい」って言った!」
「え?言ってないですよ!!」
「これ「はイ」ルカって・・」
「これの読み方は「はい」ではなく「わい」です!!」
「つべこべ言っちゃいけません!!
別に良いんですよ・・問答無用で天文学的な数ぺんぺんしてあげても・・」
と、ニヤニヤ笑いながら言われた・・
にっこり笑うルナさんは好きだがこのルナさんはきらいだ!!
と、いうことがあった・・

これは俺が単純なんじゃない!!!
ルナさんがいぢわるなんだ!!!
なんて思っていたら・・・
「へぇ・・そんなこと思ってたんですか・・」
「うわぁ!!ルナさん!!!」
「ふふふ・・良いんですよ・・・
私が昔つかえていた大富豪のプライベートビーチの砂の数だけ
お仕置きしてあげても・・・」
誰だよそれ!!とか
なんで砂の数覚えてるんだよ!!とか
ツッコミを入れたかったけど・・やめた・・
ルナさんは大物だ・・・












大変といえば・・昨日家に帰った後・・
「た・・ただいま・・」
「カ・・カケル・・」
「母さん・・?」
「どこ言ってたの!?」
「いや・・その・・」
「何でこんな事したの!?」
「・・・・・・」
「・・もう!こっちへ来なさい!!」
「うお!!」
母さんに腕を引かれた・・
「フフ♪」
「???」
その時ルナさんが怪しく笑った・・俺が嫌いな方の笑顔だ・・
そう・・ルナさんはこのとき、大変なことをしていたのだ・・

「カケル!!お母さん・・心配したんだよ!!」
「・・ごめん」
「何があったか知らないけど・・こんな事したらダメよ!!」
「・・・うん」
「・・・カケル・・」
「??」
「・・お母さんの膝になさい・・」
「は??」
「おしおきに・・お尻を叩きます・・」
え!いやいやいや!
なんで今になっていきなり!!
お尻ぺんぺんされたいって思ってたとき(今は・・微妙、完全に嫌でもない)
はそんな事しなかったのに!!
その時・・
「マスター?」
「ル・・ルナさん・・」
「失礼ながら・・お母様に呪文をかけさせていただきました」
はああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!
このとき気付いた・・
ルナさんはいつもは物静かで賢くて優しい精だが・・
その実態は・・史上最悪、最強の・・
いぢめっ娘だ!!!!
「大丈夫です・・10回しか叩かないようになってますから」
大丈夫じゃない!!充分痛い!!!
「何してるの?はやく来なさい!!」
あ・・母さん・・忘れてた・・
「分かった・・」
抵抗しない方が良いな・・ルナさんがいるから・・
俺は母さんの膝にうつぶせになった・・
「よし・・いくわよ・・」
「あ・・そうそうマスター、ズボンは下ろさないんで平気ですよ」
あーそうですか・・どーでも良いですよもう・・
その時!!
ぱぁぁん!!
「うああああ!!」
気ぃ抜いてた・・
ぱぁぁん!!
「うあぁぁ!」
二発目も手加減無しですか!!
ルナさんより厳しいな・・
ぱぁぁん!!
「うっくく・・」
「カケル・・」
ぱぁぁん!!
「いぃぃ・・」
「家出して・・誰も心配しないと思った?」
ぱぁぁん!
「うぐぐ・・え?」
ぱぁぁん!!
「あううぅ!!」
「お母さんも・・お父さんも・・みんな心配したんだから・・」
「・・母さん」
顔を見ることは出来なかった・・
なぜなら母さんが泣いていたから・・
泣いている親の顔なんて見たくないぜ・・・
「母さん・・早く・・叩いてくれ」
「・・よし」
ぱぁぁん!
「あああ!!」
「あと3回で10回だから・・キリよくそこで終わりにしよう」
ぱぁぁん!
「うあぁぁ・・うん・・」
あと2回か・・
ぱぁぁん!!
「ぎぃぃぃ!」
「よし、最後・・」
ぱぁぁぁん!!
「うがぁぁぁ!!」
やべえ・・きつい声がでた・・
「よし・・おしまい・・」
「・・・母さん」
「??」
「ごめん・・」
「・・もう良いわ」
俺と母さんの会話を聞いて
ルナさんはにっこり笑ってくれた・・・












なんてことがあったわけだが・・
とりあえず今はそんな事を言ってる場合じゃなかった
気を引き締めないと・・
大変な事になる・・・












やっぱり俺は単純なのかも知れない・・
お仕置きまであと3日だが・・
すでに俺は45回も「はい」といってしまっている・・
45×5=225回・・
俺死ぬぞ・・・
最初はいぢめっ娘だったルナさんが
哀れむような目で見だした・・
俺もう終わりだ・・・
ただルナさんに二言はない・・
とことん俺をいぢめるつもりである事にかわりは無い・・
よし・・こうなりゃこっちも本気だ・・
負けてたまるか・・
全面戦争(?)だ・・・!!












よし・・今日は調子がいい・・
2回しか「はい」と言わなかった・・
よくやったぞ俺・・がんばれよ俺・・・
しかし今日俺があまり「はい」といわなかったので
かなり機嫌が悪かった・・・

「あの・・・」
「なんですか・・・マスター・・」
「いや・・あの・・」
「・・・・」
「なんか・・すみません・・」
「・・別に」
エ○カ様か!!
しかし俺はだまされない!!
これはワナだ・・機嫌が悪い事で「はい」へ誘導しようというワナなのだ・・
そう簡単には行きませんよ・・ルナさん・・












ついに約束の時が明日に迫った・・
正確には明日の午後3時・・
かなり頑張ったがルナさんの巧みな話術によって9回言ってしまった
(47+9)×5=280・・
あした・・これ以上言わないようにさえすれば・・
何とかなる・・多分・・・












ついに今日・・それは来た・・













「マスター・・約束の時間です」
「・・はい」
「お、今のもプラスしますね・・マスターが言った「はい」の数は・・
6O・・ということは・・300回ですね・・♪」
くそ・・しまった・・最後に1回言ってしまった・・ただでさえ3回増えてたのに
それにしても楽しそうだな・・ルナさん・・


「ところで・・マスター?」
「え?」
「あの子の家に・・どうやって行ったのですか?」
あの子・・・俺がお世話になっていたあの家か・・
しかし・・
「実は・・・












自分が途方に暮れ歩いていた時・・
「おにいちゃん・・元気ないね、どうしたの?」
「あ・・いや・・ちょっと・・」
「ねえねえ・・僕の家に来ない?」
「え・・?」
「誰かに見せたいものがあったんだ!」
「え・・あ・・うん」

そういうわけで自分は彼の家にいきました・・
彼は「神島 秀作」6さい、小さいながらも秀作は鍵っ子でした


そして自分が秀作の部屋へ入ると・・
「お・・帰ってきたかぁ!」
「うあぁ!ラ・・ランプの精!!」
驚きましたよ・・ルナさんとおんなじような衣装の女性がいたんですから
「おにいちゃん!!リオが見えるの!?」
「う・・うん・・リオ?」
「この人の名前!!」
「ああ・・そう」
「ほう・・オレが見えるってことはお前にもランプの精がついてんのか」
「そ・・そんな機能があるんすか?」
「しらねえのか?しかたねーな・・」
「・・女性・・ですよね・・」
「そうだが?」
リオさんはずいぶん男勝りな女性でしたよ・・
「・・それだけです」
「あ・・そ・・」
「ねえリオ・・このおにいちゃんね・・元気ないんだよ・・」
「ん・・?なるほど・・家出したのか・・」
「・・はい」
「いえで?リオ・・おにいちゃんをさ・・ここにいさせちゃだめかな?」
「んん?良いんじゃないか?」
「ほんと!?おにいちゃん!!じゃあここにいてよ!!」
「あ・・うん」
「や・・やったあ!!」
断るわけにもいかず・・家に帰りたくもなかったので
そう答えました・・
「だけどな!シュウ!お前の親にはいうなよ!!
絶対ダメって言うからな!!」
「うん!!」
「それと!!シュウ・・ちょっとそっちに行ってろ・・」
「う・・うん!!」
リオさんは秀作を部屋からだしました・・




「名前は・・カケル・・だな」
「はい・・」
「お前・・お前のランプの精に怒られんのが嫌でここに来たんだな・・?」
「・・はい」
「オレはお前をかくまってやるが・・お前のしていることは
良いことではない・・わかんだろ?」
「・・はい」
「へへっ・・良い子だ・・じゃあな・・お前に・・
おしおきをしてやるよ・・」
「え?」
「お前の精にもやられてるんだろ?
その、お尻ぺんぺんっつうのか?」
「えええええぇぇぇ!!」
「はやくこいよなー、大丈夫だよそんなにひどくはしないから」
「・・・・・・はい」
「お前良い子だな・・まあ・・中学生みたいだし・・とーぜんか」
リオさんはへらへら笑ってました・・
とりあえずいつも通り彼女の膝にうつぶせになって・・
「じゃ・・ズボンおろすぜ?」
「はい・・」
男勝りとはいえさっき出会ったばっかの女性に尻を見せるのは
はずかしかったですよ・・
しかも男勝りな女性なんでめちゃくちゃ怖かったです・・
「へへっ・・ちょっとかわいいな・・お前の尻」
「やめてください!!」
「あいよ・・じゃああいくぜ?」
ばちぃぃん!
「いだあぁぁ!!」
すんごく痛かったです・・
男勝りは性格だけではないようです・・
というか・・女性に男勝りを連発したら失礼ですね・・
あ・・本題に戻ります・・
「わりぃわりぃ・・強すぎたか?」
「・・強さは・・任せます・・」
「あ、そ・・じゃ・・」
ばちぃぃん!
「うあぁぁ!」
リオさんは手加減なしに・・いや・・あれでも手加減して・・
いや・・手加減無しに何発も自分をたたきました・・
そして・・
「さーて・・あと5回でいいや・・」
「は・・ひゃい」
あまりの痛さに声が震えました・・
「じゃあ・・数かぞえろ・・」
「ええ・・」
「嫌なら良いんだぜ?エンドレスにたたき続けるだけだから・・」
「わかりましたよ!!」
「よーし・・いくぜぇ」
ばちぃぃん!
「うぅぅ!いち・・」
「よく言えたな・・」
ばちぃぃん!
「あぁぁ!に・・」
ばちぃぃん!
「いあぁぁ!さ・・さん・・」
ばちぃぃん!
「つううぅ・・よん」
「最後だぜ・・」
ばちぃぃん!!
「ああぁぁぁ!ご・・ご・・」
「よし・・おわったぜぇ・・?」
「はぁ・・はぁ・・あ・・ありがとう・・ございます・・」












というわけです・・」
「なるほど・・そういうことですか・・」
どういうことだ?
「じゃ・・それも分かった事ですし・・
おしおき・・始めましょう!!」
「・・ですね・・」
「覚悟してくださいね・・」
はい・・もちろん・・












覚悟してますよ・・