マホーノらんぷ(リオさんの話)
よっ、俺リオってんだ!
自己紹介からすると・・そうだな・・、
とりあえずこんなしゃべり方だけど女だぜ?
あと・・は・・、
こんなもんか・・、
ただ一つ人と違うことは・・、
俺がランプの精だってことだ!!
わかるか?
アラビアンな童話に出てくるあれだ・・、
しかも俺はちょっと変わってて・・、
主人が三人いるんだ!!
どういうことかって?
そうだな・・それは何年か前にさかのぼるんだが・・、
まず一番最初の俺の主人、「神島光治」、
あ、読み方は「かみじまみつはる」な・・、
コイツがそうとう運の無い奴で、ある時マンションの一部屋を買ったんだ、
しかし何があったのか・・、
コイツの会社が倒産した・・・、
そんで途方に暮れたコイツは自分のじいちゃんに昔言われたことを思い出した、
「何か困ったことがあったら・・、
あの西洋風のランプをこすってみなさい・・」
その言葉の通り、コイツはじいちゃんのランプをこすった・・、
すると・・ジャーンと俺が現れたわけさ・・、
ぼわわわわぁぁん!
「よっ!!」
「だ、誰だお前!!」
「あ、俺ランプの精・・」
「ランプの精っ!?
・・じゃあ・・名前は?」
「・・無い・・今からお前が俺の主人だからお前がつけてくれ・・」
「・・ええ・・じゃあ・・リオで・・」
「リオだな、分かった」
こんな感じで俺の名前は決まった、
「でさ、お前の願いを一つ叶える決まりなんだけどさ、
何でもいいぞ、空飛びたいとか、不老不死になりたいとか・・」
俺は光治が思った以上にこの状況を理解できている事を悟ったから
さっさと本題に入った、
「じゃあ、この家の家政婦になってくれ!!」
「家政婦・・?」
「俺の会社が倒産したんだ・・
今じゃ俺一人がアルバイトで生計をたててる・・、
妻は・・小さな子供がいるから働けないし、家事もある・・、
だから子供の世話とか・・家事とかを頼みたいんだ・・」
「そんなんで良いのか?
金持ちにしてくれって言えばいくらでも・・」
俺はそう尋ねた、
するとコイツは・・、
「金があれば良いんじゃないんだ・・、
俺が働いて・・稼ぐ事に・・
意味があると俺は思うんだ・・」
へっ、ずいぶんと立派な奴だぜ・・、
「わかった!
ただな、俺がお前らの家政婦じゃなくて、
お前の家族が俺の主人とゆーことよになるぞ」
「・・というと」
「俺のことが見えるのはランプの精と「主人の契約」をした奴だけだ、
といっても俺たちから見た一方的なモンだけどな・・、
だからお前の家族とも契約を結んで俺を扱ってもらう・・、
それで良いか?」
「ああ!たのむ!!」
「よし・・かしこまり、マスター」
そんなワケで俺は
「神島光治」、
妻の「楓」、
あ・・「かえで」な、
そしてその息子の「秀作」、「しゅうさく」な、
そのの三人の主人を持つランプの精になったわけさ・・、
「ねえリオ!」
秀作、俺は「シュウ」って呼んでんだけどな、
というわけでシュウが駆けてきた、
「どうした?」
「カケルが来るって!!」
嬉しそうにシュウが言う、
カケルってのはシュウのトモダチで、
ランプの精と契約を結んだ奴だ、
結構面倒見のいい奴で、年下のシュウを可愛がってるんだな、
「良かったな」
「うん!!」
シュウも相当カケルになついているらしいな、
「お邪魔します〜・・」
「カケル!!」
「おぉ、秀作、久しぶり」
「らっしゃい」
「ああリオさん・・、こんにちわ・・、
なあ秀作・・お母さんは?」
「今日はお仕事」
「あ、そうか・・たいへんだな」
「ねえカケル、何して遊ぶ?」
「何でも良いぞ〜」
「まあとりあえず入れよ」
「あ、はいリオさん」
「なあカケル?」
「はい?」
俺たちはテレビゲームをしていた、
「俺お前のランプの精に会った事ないだけど・・」
俺はそういった、
「一度会ってみたいんだが・・どうだぁ?」
「やめたほうが良いです・・」
「何で?」
「絶対性格合いませんから・・」
「・・・あ、そ・・」
「はい、ところでリオさん・・ゲームオーバーですよ・・」
「え・・」
俺はブラウン管をのぞいた・・、
「ダメだなぁリオ・・」
シュウに言われた、ちょっとムカつく・・、
「誰に言ってんだぁ?
悪い子はおしおきだぞぉ・・」
最近シュウを叱る時おしおきといって尻をひっぱたいてるから、
こういうとコイツは相当おびえる、
・・カケルもおびえるが・・、
「リオさん、相手は子供ですよ・・」
「・・分かったよ」
カケルに叱られてしまった・・、
俺としたことが不覚だな・・、
「ちょっとトイレ行ってくるわ・・」
俺はそういって部屋を出た・・、
実はランプの精もトイレには行く、
食事をしてるから当たり前か・・・、
俺はボーッとトイレへ向かって歩いていた・・、
その時あるものを見つけた、
割れたコップ・・、
シュウがやったのだろうか・・?
おしおきが恐くて黙ってたのだろうか・・?
別に正直に言えば怒らないと言っていたはずなのに・・、
俺は素早く用を足し、すぐに部屋へ戻った、
「シュウ・・」
俺はシュウをこちらへ向かせ、
自分の能力でシュウの心を読み取る・・、
「どうしよう・・」
心の声はそういっていた・・、
間違いない・・か・・、
「なあシュウ・・俺に何か隠し事してるだろ・・?」
でもシュウは下を向いて、
「・・してない」
わかりやすいなぁ・・、
「俺は心が読めるんだぜ?」
「・・・うん」
「隠してもおしおきが増えちゃうだけだ・・」
俺は低い声で、でも優しくそういってみた、
「・・ごめんなさい・・」
重圧に耐えられなくなり、シュウは涙を浮かべてそういった、
「よし、良い子だ・・、
すまねぇ、カケル・・ちょっと今日は・・」
「はい、帰ります」
カケルはにこりと微笑むと部屋を出て行った、
「おじゃましました・・」
その声が聞こえると、家のドアが閉まった、
「シュウ・・、
正直に言えば怒らないって言ってたろ・・、
何で黙ってた・・?」
俺はシュウを鋭い目で見つめた、
「・・多分・・怒ると思った・・」
シュウは今にも泣きそうだ・・、
そんな目で見るなよ・・・、
「まったく・・、
でも、分かるな・・隠し事は?」
「・・ダメ」
「よし・・、約束破ったら?」
「・・・おしおき」
その言葉を言った瞬間、シュウは泣き出してしまった・・、
「泣くなよ・・、
大丈夫、今日はお前良い子だからおしおきも少なくしてやるから」
「・・ほんと?」
「ああ・・、
ほら、こっち来い・・」
俺はシュウを引き寄せて、膝に乗せた、
俺は一度カケルにもおしおきをしたことがあるが、
もちろんその時ほど強くは叩かない、
だいたい五割くらいかね・・、
そんなことはどうでもいい・・、
俺は無言でシュウのズボンとパンツを下ろした、
まあ六歳児だしたいした抵抗はしない、
「・・・行くぞ」
「・・うん」
シュウのその声を聞くと俺は一呼吸置き、手を振り下ろした、
ぱちぃん!
「いたぁっ!」
シュウが悲鳴をあげる、
俺は無言でもう一度、
ぱちぃん!
「いたぁ・・リオぉ・・痛いよぉ・・」
「痛いのがおしおきだ、我慢しろ!」
俺は少し厳しい口調でそういうとさらにもう一度、
ぱちぃん!
「うぁぁ・・りおぉ・・」
涙をこぼしながら俺の名前を呼ぶ、
ぱちぃん!
「いたいよぉ・・ごめんなさいぃ・・」
「我慢しろ、まだ4回だぞ?」
ぱちぃん!
「うみゃぁ!・・」
そんな可愛い声で悲鳴をあげないでくれ・・、
叩けないだろ・・、
ぱちぃん!
「うぁぁ!」
「シュウ・・本当に俺、ちゃんと正直に謝れば怒らないぞ?」
「・・・うん・・」
「隠し事したりウソをつくのはな・・」
ぱちぃん!
「いぁぁ・・」
「その人を信用してない事なんだぞ?」
「え・・!?」
ぱちぃん!
「俺、お前に食器割ったの隠されたと分かった時・・
すごくショックだったんだからな・・」
「・・ごめんなさい」
ぱちぃん!
「・・俺の気持ち・・分かってくれたか?」
「・・・分かった」
「よし、じゃあ次ちょうど10回だから終わりにするぞ!」
そういって俺は少し強めに、
ぱちぃぃん!
「みあぁぁぁ!りおぉぉ・・ごめんなさぁい!」
「よし、おしまいだ」
俺はシュウに微笑みかけた、
「ふあぁぁん・・ごめんなさいぃぃ・・」
シュウは泣き止まない・・、
まいったぜ・・、
「泣くなよ、男の子だろ?」
これが妥当か・・、
「うん・・泣かない!!」
・・可愛いなまったく・・、
「よし、良い子だ」
俺はシュウの頭を撫で回した、
「さて、夕メシの支度するぞ、手伝ってくれるか?」
俺はシュウの顔を覗き込んだ、
シュウはにっこり笑ってこういった・・、
「うん!!!」